インストラクター×新入社員(テクニカルエンジニア)
NRIには、新入社員を先輩社員が一対一で指導するインストラクター制度があります。
インストラクターの目標の一つは、新入社員を独り立ちさせること。
それに向けた奮闘の姿を、対談を通して紹介します。
(※対談内容は、主に新入社員当時のもの)
-
吉原 輝Akira YoshiharaDX基盤事業本部2016年入社情報工学研究科卒
-
安岡 紀哉Kazuya YasuokaDX基盤事業本部2022年入社情報工学研究科卒
SESSION 01
社員に感じた「優秀さ」が入社の決め手。
全方位的に社会人の資質を備えている。
安岡くんは、大学院で構造エネルギーを専攻したと聞いています。IT業界の一角に位置するNRIに入社したのは、どのような理由からですか?
就職活動でさまざまな業界・企業をみていく中で軸としたのは、多様な領域に携わりたいということでした。周囲の仲間の多くがメーカーを志望していましたが、多方面にわたって業務領域がある点で、NRIに非常に魅力を感じました。加えて、インターンシップでお会いした社員の方々が優秀で仕事に真摯に取り組んでいる姿を見て、このような人たちと一緒に仕事をしたいと思ったのです。
私も就職活動のときインターンシップに参加しました。安岡くんが指摘するように、憧れを抱くほど優秀な人が多かった印象がありますね。論理的でありつつ、コミュニケーションも豊か。ITの知見+技術力に加え、ビジネススキル・ヒューマンスキルも併せ持っている全方位的な優秀さを感じ、そういう社会人になりたいと思って入社を決めました。
入社後の全体研修を終えて配属された当初、インストラクターである吉原さんには圧倒されました。幅広い領域で仕事をしており、とても優秀で活躍されている。周囲からも頼りにされており、入社時より目指すべきNRI社員像となりました。
安岡くんは、おとなしそうな見た目でありながら、奥底に自分の軸を持っている印象がありましたね。話をしてみると、次から次から話が出てくる。口下手な自分にはない魅力的な才能だと思いました。
SESSION 02
自分一人で走っていける、
自分で周囲を巻き込んでいける自律的人材に。
吉原さんは、インストラクターとなるのは私で2人目と聞いています。インストラクターの業務に魅力を感じて立候補されたのですか?
インストラクターは上司から打診があって任命されるのですが、実は最初のインストラクターのとき、難しさを痛感しました。熱意を持って新入社員を指導しましたし、自分が知っていることは何でも教えてあげようと思いました。しかし「教える 」ことがすべてではありませんでした。新入社員自ら「考える」ことの大切さ・楽しさを体感する、という指導ができなかった反省もあります。今回2人目、安岡くんのインストラクターになったのは、前回のリベンジ的意味合いもあります。
そういうことがあったのですね。だから業務を進める上で丁寧な技術的指導はありましたが、方針策定や実施方式も含め、私に一任したわけですね。自分で考え、自分で行動することの大切さを、仕事を任せることで身につけもらおうと。
インストラクターとして、安岡くんを指導できる時間には限りがあります。この時間で、私は「自分一人で走っていける」「自分で周囲を巻き込んでいける」、そのような自律的な成長をサポートしたいと思っていました。そのため、基本動作である報告・連絡・相談の「報連相」習得を粘り強く指導する、マイクロマネジメントはせずに、安岡くん自身で計画から実行までやり切ることを経験してもらう点を重視しました。こうした目標を安岡くんと共有して、一緒にゴールに進んでいく。短い時間でしたから、一日一日の行動が重要でしたね。
当時、チームリーダーである吉原さんのもとで、証券会社様のコミュニケーション基盤の構築・安定稼働に取り組みました。その中の一つに、全国約130拠点のルーターのバージョンアップ対応がありました。IP電話をはじめとした各拠点のネットワーク機器をインターネット接続する装置であり、証券会社様にとっては投資家様を結ぶ最重要インフラ。その担当に抜擢されたときは驚きました。配属されてまだ3ヵ月。果たして自分にできるか、不安がありましたね。
安岡くんならできると信じて任命しました。構築後の安定稼働は必須でしたから、本番作業を予め検証し、またメンバーやお客さまとのコミュニケーションを密にして信頼を獲得していくことも、安岡くんに取り組んでもらいました。当社に入社してくる人は優秀であることは間違いないと確信しています。だから新人を信じる、勇気を持って任せる姿勢で安岡くんに接しました。
でも吉原さんに、適宜相談し、的確なレビューをいただいたことで、無事構築できたと感じています。NRIとしてお客さまにより価値を感じていただけるための観点での指摘、高品質サービス提供のために妥協しない姿勢など、多くのことを学べたと感じています。
SESSION 03
インストラクターは心の拠り所的存在。
新入社員にとって最善の環境を整える。
現在は、吉原さんは異動となって新しいプロジェクトを担当していますが、私は引き続き証券会社様のコミュニケーション基盤の構築・安定稼働に取り組んでいます。異動になったとはいえ、この分野の有識者ですから、困ったときや問題が発生したときなど、今でも相談にのってもらっています。私にとって吉原さんは、心の拠り所的存在ですね。
二人とも同じ本部に所属しているから、業務内容は異なっても、連携・共有できる部分は少なからずありますからね。安岡くんは今のお客さまの業務環境を支えることが目的。私は現在、社内の生産性向上、新しいお客さまへの業務環境の提供、新規商材の獲得など、本部の事業全体を対象に多彩な取り組みを進めています。振り返ってみて、安岡くんはインストラクター制度をどのように感じていますか。
入社1年目は、わからないことばかりです。困った際に気軽な相談窓口として、インストラクターの存在は大きいと思いますね。1年目は、仕事を進める上でそもそも誰に相談・問い合わせすればよいのかわからず、同じグループ内のメンバーであっても仕事内容をフォローするのが精一杯。そのような状況でも、まずはインストラクターに相談することで、パフォーマンスを発揮できた実感がありますね。
今回は2回目ということもあって、いろいろ工夫しました。安岡くんと2年目以降も気軽に相談できる関係でいられるように、信頼関係の構築を目指しました。雑談の場を設け、自己開示を心がけたつもりです。また、インストラクターだけでなく、チーム内のメンバーとも仕事ができるように、タスクの割り振りも緻密に考えました。
吉原さんのそうした丁寧な気遣いや心配りのおかげで、入社2年目、独り立ちできたと感じています。
SESSION 04
就職活動で大切なのは「自分の軸」を持つこと。
自分を知ることが成長を加速させる。
安岡くんは「従来のやり方にとらわれず、改善したいことを言葉にし、行動に移す力」「担当業務に責任感を持ち、やり遂げる力」といった強みを持っていると思います。その強みをそのまま伸ばしていきながら、自分の知らない技術に好奇心を持ち、手を動かすことで技術領域を広げていってほしいと思いますね。安岡くんの目標は?
まずは目の前の仕事でベストを尽くし、お客さまからの一層の信頼獲得に取り組んでいきたいですね。また、担当業務への理解を深める縦の軸だけでなく、関連する技術を端緒として横の軸も意識し、自分の担当領域も広めていきたい。さらにはチームとしてのアウトプットやNRIとしても付加価値創出にも意識して取り組める社員を目指します。
そうですね。特に、チームメンバーに目を配ることで組織として成果を上げるという働き方に磨きをかけてほしい。一人で抱え込まずに、組織として課題を解決していく姿勢が重要だと思います。次期リーダーとして安岡くんには大いに期待しています。最後に、安岡くんから学生の皆さんへメッセージをお願いします。
就職活動を振り返ると、自身の価値観を整理し、軸を定めることが重要だと思いますね。企業の方針・風土と自分の価値観・軸が合致すれば、パフォーマンスが発揮でき、結果的に自身の成長につながると思いますね。
安岡くんが指摘した「自分の軸」を持つことは、社会人になってからも大事ですね。軸があれば主体的に楽しんで仕事に取り組めますし、短期間で圧倒的な成長を遂げられるように思えます。就職活動は自分を知る絶好の機会。不安が多いと思いますが、みなさんの就職活動が充実したものになるよう願っております。